織物で基本となる組織は「平織」です。織物でなくても、糸を縦と横で組み合わせていけばできるので、一番簡単な最も単純な織りの方法といえるでしょう。
織物は三原組織と呼ばれるものがあり「平織、綾織、朱子織」になります。
これは色の三原色、シアン・マゼンダ・イエローから緑・紫・赤が出来るように、三原組織のひとつの平織を広く応用させ、さまざまな布地を織りあげています。
平織の構造は下の写真のように、緯糸(白)と経糸(黒)のようになっています。1本1本が重なり合っているのがわかるでしょうか?
平織は 経糸と緯糸を1本ずつ交互に浮き沈みさせ、その連続で布地が織りあがり、 経糸と横糸が重なる部分が多いので、丈夫な布地となります
糸の種類を変えれば、オックスフォード、ブロード、ジョーゼット、キャンバス・・・いろいろな織物が出来上がります。
用途として平織は、例えばオックスフォードシャツ、シフォンブラウス、リネンスカート、着物、ストール、キャンバス地のバッグなど幅広く使われています。部屋の中を見渡してみると、きっとたくさんの平織に出会うと思いますよ。
上の写真の下のマス目、黄色と水色の部分が平織構造になっています。1本ずつの経糸緯糸が交互になり、きっちりと目も詰まっていて見るからに丈夫そう。実際、とても丈夫な織りで裏表もないので、出来上がった時にどちらが表か裏かわかるようにしておきましょう(一瞬わからなくなるのは私だけかもしれませんが・・・)
メリットばかりをあげましたが、厚地の織物が織りにくいかなというのがデメリットでしょうか。
織りを始めたばかりだと、この一番基礎となる平織はあまりにも簡単すぎて、飽きてしまうこともあります(早くちがう組織を作ってみたくなるので)
ですが、平織は基本中の基本です。練習しすぎるということはありません。
糸の種類を変えたりしても織りがしやすいしにくい、また心のありようも関わってきます。じっくりと織りと向き合うには平織の練習を繰り返しすることが大事だと言えます。
今回は三原組織の「平織」をご紹介しました!