今までアロマテラピーのブレンドや特徴などを書いてきましたが、
土台となる「アロマテラピーの基本のキ」を書いていなかったなと思い、今回はアロマテラピーに初めて触れる方のため、または忘れてしまって基本に立ち返りたい方のための記事になります。
やっぱり基本や土台となるものはとても大切なので、私もしっかりと見直ししながら書いていきますね。
アロマテラピーとは
アロマテラピーとは、植物の花や葉、果皮、樹皮、樹脂、種子、根、心材などから特別な方法で抽出された、芳香性、脂溶性、揮発性を持ち、自然界にはないほど濃縮された液体を用いて心や体を整えていく植物療法です。
人間が本来持っている「自然治癒力」を引き出す自然療法の中のうちのひとつで、精油の香り自体を嗅いだり、精油を使ったトリートメントで心身のバランスをとっていくものです。
精油とは
精油は、植物の花、葉、果皮、樹皮、樹脂、種子、根、心材などから、
- 水蒸気蒸留法
- 圧搾法
- 揮発性有機溶剤抽出法
- 超臨界流体抽出法
で抽出された
- 香りがある=芳香性
- 油脂に溶ける=脂溶性、親油性
- 気体になって空気中に蒸発する=揮発性
- 火を近づけると燃える=引火性
この特徴を持つものが精油です。
精油の抽出法
- 水蒸気蒸留法
・最も主流な抽出法で、ハーブや樹木(葉・花・根など)に使われる方法。釜に植物と水を入れて熱し、発生した蒸気とともに気化した芳香成分を冷却器で冷やして液体に戻します。熱に強い植物に行われます。
2.圧搾法
・主にオレンジやレモンなどの柑橘類の果皮から抽出する方法。果皮をローラーなどで傷つけたり削ったりして圧力をかけ、絞り出された液体から遠心分離機で精油を抽出します。
3.揮発性有機溶剤抽出法
・熱に弱いバラやジャスミンなどに使われている方法。石油エーテルやヘキサンなどの揮発性有機溶剤に植物を浸し、芳香成分を溶け出させます。その後、溶剤を揮発させて抽出します。
4.超臨界二酸化炭素抽出法
・二酸化炭素を高圧で気体と液体の両方の性質をもつ超臨界状態にし、その中に植物を入れて芳香成分を取り出す方法。植物本来の香りに近い精油が採れます。
精油の抽出部分
抽出される部分は植物によって異なります。細かい分類で表記してありますが、メーカーにより抽出部位が違う場合もあります。
参考資料 公益社団法人日本アロマ環境協会アロマブレンドデザイナー公式テキスト

- 果皮・・・スイートオレンジ、クレメンタイン、グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン、ユズ、ライム、レモン
- 花・・・イランイラン、カーネーション、キンモクセイ、クラリセージ、クローブ、ジャーマンカモミール、ジャスミン、ジャスミンサンバック、ネロリ、ラベンダー、ローズオットー、ローマンカモミール、ミモザ
- 葉・・・サイプレス、スイートマージョラム、スペアミント、ゼラニウム、ティートリー、バイオレットリーフ、パチュリ、ペパーミント、ホーリーフ、メリッサ、ユーカリ、レモングラス、ローズマリー
- 樹脂・・・エレミ、ガルバナム、フランキンセンス、ベンゾイン、ミルラ
- 樹皮・・・シナモン
- 種子・・・カルダモン、キャロットシード、コリアンダー、トンカビーンズ
- 根・・・イリス、ジンジャー、ベチバー
- 心材・・・サンダルウッド
- 材・・・シダーウッド・バージニア
- 球果・・・ジュニパーベリー
- 果実・・・ブラックペッパー、バニラ
- 葉と小枝・・・システ、シベリアモミ、プチグレン
- 花と葉・・・ラバンディン
ラベンダーひとつをとっても、花のみから抽出、全草から抽出されるものとあり、メーカーにより香りが違うのもうなずけます。
また、産地や年度などでも香りや含んでいる成分が変化しますので、いろいろなメーカーの精油を嗅いでみることで、自分の好みを知ることができますし、ブレンドの仕方も変わってくると思います。
学名とは
スウェーデンの植物学者、博物学者であるカール・フォン・リンネが、二名法という分類の仕組みを最初に作りました。地球上にある植物、動物、鉱物のひとつひとつに世界共通の学名があります。
学名はラテン語で表記され、前半部分は属名と呼び、後半部分は種小名と呼びます。属名の一文字めは大文字で表記され、あとはすべて小文字で表記されます。書体はイタリック体の斜体で表されます。
精油の採られる植物を育ててみたい時には、学名で表記されているものを購入しましょう。
例)真正ラベンダー Lavandula angustifolia
Lavandula=属名
angustifolia=種小名
シソ科=科名

香り(ブレンド)のタイプ分け
香りのタイプのことを香調、またはノートと呼びます。
精油ひとつひとつを分類する場合と、香水(フレグランス)として複雑に混ざり合ったものを分類する場合があります。
ここでは、ブレンドをしたときの香調の分類をご紹介します。
- シトラス・・・主に柑橘系の香りを使用し、軽く爽やかさが特徴
- フローラル・・・ローズやジャスミン、ネロリ、ミモザなど花束をイメージした香り
- フルーティ・・・シトラス以外のジューシーな果物の香りで桃、ベリー、洋梨など
- グリーン・・・草原や摘んだ草や折った枝の青々としたナチュラルな香り
- ウッディ・・・心がおちつくような深い樹々の落ち着いた香り
- オリエンタル・・・エキゾチックな甘さとスパイスが混ざった官能的な香り
- シプレ・・・柑橘系とオークモスをベースにした大人を演出した香り
- フゼア・・・ラベンダーの清潔感とオークモスのクラッシックさを兼ねた香り
- グルマン・・・キャラメルやスイーツを連想させる甘く温かく美味しそうな香り
- アクア、マリン・・・海の潮っぽい香りや青空のようなクリアな空気感の香り
- ミネラル(ペトリコール)・・・雨上がりの土の匂いを再現した香りまたは雨の匂い
- スキン ・・・お風呂上りの肌の温かみのある香り
- ティー ・・・アールグレイ、ウーロン茶、緑茶などを連想させる香り
- ハーバル・・・香草を中心とした爽やかで自然を感じさせる香り(グリーンに近い)
アロマテラピー基本の使い方
精油を購入してフタを開けると、スッと香りが鼻に入りいい香りがしてきます。もちろん精油瓶を開けて香りを嗅ぐことで楽しむこともできますが、ここでは簡単な使用法をご紹介いたします。
- 芳香浴
ティッシュやアロマストーン、ディフューザーなどに精油を垂らし、芳香を楽しむ方法です。ティッシュに1滴たらしてバッグに入れたり、小さい紙に垂らして手帳に挟んだりして香りを楽しむこともできます。ただ、精油の色がバッグや手帳にうつらないように気を付けましょう。
- 手浴、足浴
あらかじめ無水エタノールに混ぜた精油を、お湯の張った洗面器に入れて手足を温める方法。精油は水には溶けないので、手や足をつけるときによく混ぜること。
- トリートメント法
精油を植物油(ホホバ油、マカダミアナッツ油、スクワランなど)で希釈して、体に塗布したりなでたりさすったりする方法。
・身体には植物油5mlに対して1滴を目安にする(1%濃度)
・顔には植物油10mlに対して1滴(0.5%濃度)はじめはこれより%を低くし様子をみる)
*注意 使用後にかゆみなどが見られた場合は使用を中止し、洗い流し必要があれば皮膚科へ
アロマテラピーで注意すること
- 原液で使用しない(必ず希釈する)
- 飲用しない
- 目にいれない
- 赤ちゃんや3歳以下の幼児には使用しない(3歳以上であっても使用量は大人の半分以下で)
- 高齢者、既往歴にある方は基準の半分以下から
- パッチテスト(48時間)をする
- 妊産婦の方は使用する前に医師に相談を
- キク科アレルギーの方はジャーマンカモミールやローマンカモミールなどキク科植物の使用は控える
- ペットや乳幼児の届かない場所へ保管する
- 高温多湿、日光の当たる場所をさけて保管する
- 引火性があるので火の近くに保管したり、使用はしない
- 開封して1年たったものは使用しない(かんきつ類は半年程度)
検定に挑戦してみよう

(公社)アロマ環境協会が年2回行っているアロマテラピーの初心者を対象としたアロマテラピー検定が一般的に有名です。
テキストだけで学ぶことができ、知名度が高いという面ではおすすめになります。
アロマテラピーの安心、安全な使い方、精油の抽出方法、精油の特徴など、学ぶ前と学んだ後ではぼや~としていたアロマの知識や使い方がはっきりとします。
検定合格後に協会に入会し、アロマテラピーアドバイザー認定講習会を受講することで「アロマテラピーアドバイザー」として認定されます。入会しなくても、検定に合格したことは変わりませんので、ご自身の生活などに役立てることができます。
他にテキストのみで受けられるのは、
- 日本統合医学協会の メディカルアロマ検定(2級・1級)になります。
また、協会で認定されたスクールを受講し合格すると初級資格が取得できるのは
- NARD JAPAN(ナード・アロマテラピー協会)「アロマ・アドバイザー」(ナードの初級資格)
- 日本アロマコーディネーター協会(JAA)「アロマコーディネーター」(JAAで最もベーシックなライセンス)

どちらも詳細は各協会のHPにてご確認ください。
アロマテラピーの協会について
現在、日本には基本的なアロマテラピーの学習ができたり、医療や介護に活かすためのアロマテラピーを普及するような協会、調香や空間アロマのようなブレンド技術を伝えている協会などがあります。
「香りに興味をもったから」「不調な時にアロマを嗅いだら癒されたから」「旅行に行った先のホテルのロビーがとても良い香りで印象深かったから」など、いろいろな角度からアロマテラピーを知り、興味を持ち、学ぼうと決める方がほとんどかと思います。
アロマテラピーの基本のキとしては、やはり土台となる
- 精油を知る
- 安全、安心な使い方を知る
- どんな時に使うか選択を知る
などが大切になってきます。
基本を知って応用し、迷ったらまた基本に戻る・・・これは何を学んでも同じなのではないかと思います。そしてだんだんと積み重ねていくうちに、暮らしの中に、日常に、友人に、お客さまにアロマテラピーの輪がつながっていくのではないでしょうか?
どの協会やスクールでも一番初めは基礎を大切にしています。自分の目的にあった協会やスクールを選べると良いですね。
公益社団法人アロマ環境協会(AEAJ)
- アロマテラピーアドバイザー
- アロマテラピーインストラクター
- アロマセラピスト
- アロマブレンドデザイナー
- アロマハンドセラピスト
世界で一番多い会員数5万人を誇る設立30周年の協会です。毎年2回アロマテラピー検定を行っています。
アロマコーディネーター協会
- アロマコーディネーター
- JAA認定インストラクター
- JAA認定トップインストラクター
- ボディトリートメントセラピスト
- アロマフェイシャルリラックス
- 介護アロマコーディネーター
- 癒しのカウンセラー
- 膝ケアコーディネーター
インストラクター、セラピストに加えフェイシャル、介護、癒し、膝など細かい分類の資格があります。
自分の目的とする資格をひとつずつ取得していくのも良いではないでしょうか?
NARD JAPANナード・アロマテラピー協会
- アロマテラピーベイシック
- アロマ・アドバイザー
- アロマ・インストラクター
- アロマ・セラピスト
- アロマ・トレーナー
- アロマセラピスト・トレーナー
ナード協会も順を追って上位資格に向かって取得していくようですね。
上記にあげた3つの協会は1995年~1998年の間に設立された歴史のある協会です。アロマテラピーの普及に邁進し、これからのアロマテラピーの進歩を担った協会となります。
どの協会でも基礎からしっかりと学ぶことができ、上位資格になるにつれ難易度がぐっと上がりますが、取得しがいのあるものだと感じます。
私はAEAJに入会してだいぶたちますが、当時はどの協会で勉強しようか少ない情報をもとに悩みました。現在は5万人の会員を誇るAEAJですが、発展を期待し、1万人規模の時に入会しました。
協会の特徴として、アロマセラピストに強い、医療系に強い、ブレンドに強いなどがあるように感じます。
自分がどのようにアロマを使って仕事をしていきたいのかなどを考慮した上で、協会を決め学びを続けていって欲しいと思います。
また、自分だけで楽しみたい、生活に香りが少しある程度でいいという方は、本や検定などで正しい知識のもと、アロマテラピーを活かしていただければ嬉しいです。
まとめ
今回はアロマテラピーの基本のキとして、ざっくりと広めの知識という感じでまとめさせていただきました。
アロマについて聞いてみたいことなどがありましたら、お問い合わせフォームよりご質問ください。

