精油(エッセンシャルオイル)という言葉は、この20年間でだいぶ浸透してきました。アロマテラピーと言った方がわかる方も多いかと思います。
アロマテラピー=芳香療法と訳されますが、アロマ=芳香 テラピー=療法となります。
植物の香りを使った療法ということになりますが、植物の花や葉、オレンジの皮の匂いなどを直接嗅ぐということではなく(広義の意味ではアロマテラピーですが)
水蒸気蒸留法や圧搾法という特別な方法で植物から採油した、芳香のある液体を使った療法なのです。
精油(エッセンシャルオイル)と呼ばれる液体は、芳香性、揮発性、脂溶性という特徴があり、採油した液体に「何も足さない、何も引かない」手を加えていないピュアなものに対してになります。
さまざまな植物から採られた精油の成分は、何十~何百の化学成分から成り立ち、ひとつひとつの化学成分には違う香りがあるので、精油というのは香りの集合体ということになります。
アロマの中でも有名なラベンダーには
- 酢酸リナリル
- リナロール
- β‐カリオフィレン
- テルピネン‐4‐オール
- シスオシメン
- 酢酸ラバンジュリル
- 他
など、多いもので40%くらいを占めるものもあれば、数パーセントしか含まれない成分がたくさん入っているのです。すべての化学成分を分析するのは難しく、それゆえに人工では全く同じ香りを作り上げることのできない複雑さをもっているとも言えます。
数パーセントの成分の力が複合的に働いて、私たちの心や体に影響をもたらしているともいえるわけですね。
食べ物の中にもタンパク質や脂質、カルシウムやフラボノイドなどの栄養素がたくさん含まれているように、精油にもたくさんの成分が含まれているのだと認識することで、精油の使い方の幅も広がっていくことでしょう。